<迷子猫探し/No.17>目撃情報は嘘か本当か。(上がってくる情報を吟味する/失踪中全期間)
まるで警察の捜査のように、地面に残された足跡もあれこれ調べました。
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実は新聞の折り込み広告を入れた直後(失踪から約3週間後)に、結構有力なのでは?!と思える情報が上がってきました。
逃げた場所から2kmほど東に行った場所で、BBQをしていた時に現れた猫がそっくりだというのです。
ただ、一番最初に電話をもらったのは目撃者ご本人ではなくそのお母さまからで、当初
「SAで見かけて抱っこもしたんだけど、この情報を知らなかったから逃がしちゃったって娘が言ってます、、、」
とのことだったので、(SAにてんちゃんが潜伏している可能性が低いと思っていた私達は)連絡を受けた直後は、うーーん、ちょっとこの情報は違うかもな、と感じてしまいました。
とは言え、先入観はいかん、ということで、目撃者ご本人に話を聞きにいってみると、
「間違いなくてんちゃんだと思う」
とおっしゃるのです。
目撃した場所も(お母さまが言っていた)SAではなく、かつ、BBQで焼いていたお魚をあげた時にかなりの至近距離で確認した(抱っこした)からあってると思うと。
しかもその方は、猫10匹以上と暮らしていた経験があるそうなので、猫の見分けにも信憑性があります。
目撃された場所は、今まで私達がノーケアの場所だったので、すぐに現場にとび、そこからしばらくは、その辺り一帯の猫を洗い出しました。
そこで茶白のノラちゃんを見かけるたびに、写真を撮って、目撃者の方に確認してもらっても、「いや、この子ではない」と。
あまりにもよどみなく言い切る姿をみて、私達は頼もしくなってしまって、てんちゃんはここで見つかるに違いない、と思い込んでしまいました。
でも、、、気になることも1つありました。
この目撃情報が上がってくる直前に、アニマルコミュニケーターIさんにてんちゃんの様子を見てもらっていたのですが、Iさんはこの時もてんちゃんが誰かと印象的な接触をした様子はない、とおっしゃっていたのです。
放浪している最中に焼き魚なんかもらったらよっぽど印象に残っているだろうから、Iさんに伝わらない訳ないのにな、、、と思いつつ、とはいえ、現実に「見た」と言っている情報だって同じくらい大事だぞと思い、半信半疑ではあったものの、とりあえずその目撃現場を中心にしばらく探していました。
そうこうしているうちに、今度は別の人から、その目撃現場から数百m離れた場所で「茶白の猫を見た」という連絡が入ったのです。
「最近自宅の前に来るようになった茶白の猫が、新聞の折り込みで見た子にそっくりだ。毛並みもきれいで家猫っぽい。今、餌付けしている最中だから、もうちょっとしたら触れるようになるかもしれない」
とのこと。
場所の位置関係からして可能性は非常に高く思われたので、改めて目撃者の方(今度は年配の男性)に、「鼻のまわりは茶色いですか??」「身体は白い面積が大きいですか??」とてんちゃんの特徴を質問してみたのですが、
「うーーん、、、あごは白いぞ」
とコタエがいまいち噛み合ない...。
もうラチがあかない、と思った私達は、容疑猫(?)が現れる時間帯に近所にスタンバイしてその猫が現れるのを待ちました。
で、いざ、来たーーーーっ!!と確認してみたら、茶白は茶白でも、全然違う子でがっくり、、、。
目撃者の方に
「も、もしかしてこの子のことですか??」
と写真を見せて確認してみると、そうだ、と悲しいコタエがかえってきました。。。
・・・ということは、BBQで目撃されたのもこの子だったかも?!
っていうか、3週間経って、やっと上がってきたと思った目撃情報が無になったの?!
今回はものすごく有力な情報で、もうこのあたりでてんちゃんは見つかるに違いないと思い込んでいた私達は思わず呆然としてしまって、もう一体どうしたらいいんだよ、、、と泣きそうになってしまいました(というか、泣いた)。
その時点で有力と思われる目撃情報は皆無。
唯一、一件新たな目撃情報は上がってきていたのですが、それは、
・SAの目の前の集落だけど、下り線側(てんちゃんが逃げたのとは反対方向)
・柄は茶白だった気もするけど、黒も入っていた気がする
とのことだったので、これもきっとてんちゃんじゃないんだろうな、、、と思いつつ、でも他にすがるものが何もなかったので、ある意味消化試合のような気持ちで話を聞きに行きました。
でも、この情報がビンゴ!だったのです。
(続く)
【今回のポイントのまとめは次の通り】
<良い意味でも悪い意味で人間の情報はアテにならない>
「絶対にそうだ」と言い切る人も、微妙にてんちゃんの特徴とは異なることを言う人も、みんな悪気があってそう言っているのではなく、良心的な気持ちから教えてくれています。
その大原則を思うと、どの情報も丁寧に扱おうという気持ちになりますが、それ以前にそもそも目撃者の人達は、過去に一度も実際のてんちゃんを見たことがないのですから、間違えて当然と言えば当然なんです。
なので、とにかくどの情報にも平等にあたって行こうと決めていましたが、それによって無駄足を踏む可能性も大いにあります。
それが猫探しの難しいところでもあるのですが、でも、ハナから「違うかもしれない」と決めつけて、一番最後の目撃情報をあしらってしまっていたら、てんちゃんは見つけられなかったかもしれないのです。
捜索期間の大半は徒労で終るので、一体いつ努力が実る日が来るのかと、途方に暮れることもあると思いますが、1個1個丁寧につぶしにかかれば、必ず条件は絞られて行くので、諦めず、情報と向き合って欲しいと思います。
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